第9話:ボルトが折れて、トホホ...
 

我が GB に元々ついていたリア・サスペンションは、プロ曰く「まぁ、もう暫くは使えるでしょう」ということだった。その「もう暫く」というのがどれくらいの時間を意味するのか、てんで見当がつかない素人のボクだけど、全体的に白サビが浮いてきていて「見かけ」上の問題点(ばっちぃ!)は以前から気になっていた。またチマチマとサビ落としに励むのも一興ではあるけれど、この際オールドバイクの定番、英・HAGON 製に換装しちゃおう!と思ったのが半年前。 

が、『どうせだから、ついでにちょっとローダウン(車高を下げる)』と助平心を出したのが裏目に。ヤフオクで見つけたほぼ新品の HAGON を奢った GB は、走行中、路面の凹凸を乗り越えるたびに沈み込み過ぎてリアフェンダーとタイヤが接触するように。そして接触時するたび、「ぱふっ!ぱふっ!」と、気の抜ける珍妙な音が(とほほ)。 

またGBに乗り始めた3月、 仕方ないので 一旦オリジナルのサスに戻してみた(この時、「慣れ」に気を許してトルクレンチを使わず作業したのが、素人が絶対やってはいけない間違い)。4月、今度は正規寸法の HAGON を新品購入。はやる気持ちを抑えつつ再びサスの換装作業に入った途端、六角ボルトが折れちゃった(!)。しかも、ちょうどボディすれすれで折れたもので、バイスプライイヤーも使えない。 

こ、これは、どうしたものか...? 

こういったトラブルの処理に詳しい盟友、キム師に電話して教えを乞うと... 

「それはね。折れたボルトの中心にドリルで穴を開けて、『エキストラクター』というネジ山が逆に切ってある工具を突っ込んで回せば抜けるよ」とのこと。 

なんだそんな便利な工具があったのかと、さっそく東急ハンズへ出かけ、そのエキストラクターなる最終兵器ほか、必要な工具一式を買ってきた。ところが!作業に入ると、まず師の云う「折れたボルトの中心にドリルで穴を開ける」のが至難の業であることが判明。結局、中心からけっこう大胆にズれた位置になんとか穴を穿ち、ままよ!とエキストラクターを突っ込んだところ、今度はその最終兵器・エキストラクターが志半ばで折れた(んなバカな!)。半泣きになりながらキム師に再び電話をかけたところ. . . 

「それはね。もう仕方ないからボルト穴より1サイズ大きいドリルでボルトもろとも穴を拡大するしかないね」とのこと。 

なんだそんな簡単なことかと、さっそく東急ハンズへ出かけ、折れたボルト(M6)の上、M8のドリル歯を買ってきて作業に入る。ところが!すぐにドリル歯の先端が丸くなってしまい、穴が深くならない。キム師、電話越しに曰く... 

「ドリル歯はね、消耗品と割り切って何本も使ってやるしかない。あと、オイルを垂らしながらね〜」とのこと。 

早く云ってくださいよ、師匠! と、さっそく東急ハンズへ出かけ、ドリル歯1ダースと潤滑油を買ってきて作業を続行。ところが!あろうことか、もうすぐ目標の15mmの深さに達するという寸前、今度はそのドリル歯がポキッと逝っちゃった。そんなぁ。落胆の極みで再々々々度、電話したボクに、キム師は、あたかも「こういうこと」になるのを見越していたかのように、こう言うのだった。 

「ふ〜む。じゃ、もう Do It Myself  精神は満足したかな?そろそろ名人のところへ持ってって直してもらう?」 

かくして、ある晴れた日の早朝。かねてよりキム師がスペースを間借りし、クルマを修理したり家具を作ったりしている横浜某所のちょっと怪しい工場へ。出てきたのはこの道30年のメカニックの今野さん(本業はクルマ)。「自分で直そうとしてかえって傷口を広げてしまった」ボルト穴を見るなり... 

「なんだ。こんな作業し易い場所かぁ。エンジンの込み入った場所だったら厄介だなと思ってたんだよ。ガッハッハ」と、頼もしい一言 & 余裕の笑い。 

実際、それからの作業は見てるだけで癒される手際の良さ! ...っていうか、当前と云えば当前なんだけど、やっぱりプロは違う。時に優しく、時に荒々しく、アレやコレや(←工具の名前がわからない)を使い分け、ものの30分で『ドリル歯の入ったエキストラクターの入った鉄ネジの入ったGBのボディ』に、綺麗で新しい穴を開けて下さいました。この中に「ヘリサート」というネジ山の代わりになる最終兵器(←なんでもそう見える)を挿入し、オリジナルと同じM6のボルトを締めつけて治療完了! 

こうして、やっと我が GB に適正サイズの HAGON リア・サスが装着されたのでした。めでたし、めでたし . . .
2006年 5月 15日 月曜日